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2026.01.26 パート・ド・ヴェール加工卒業制作応用科

卒業制作に密着!④削って磨いてガラスの質感を調整する

前回のブログでは、石膏型を割ってガラスを取り出しました。

石膏型から取り出して洗ったガラスのアメフラシ

ここからは、石膏と触れていた部分のザラザラした質感や、形が思い通りにならなかった部分などを削ったり磨いたりして理想形に近づけていきます!

〈前提知識〉ガラスの加工について

削る

ガラス製品は世の中に普及していますが、ガラスを加工(削ったり磨いたり)したことがあるという人は少ないのではないでしょうか。

ガラスも、紙やすりなどでこすれば削ることができます。ガラスよりも硬いものを当てれば、ガラスの方が削れるのです。大規模な加工をする場合は、手作業ではなく、グラインダーと呼ばれる電動の設備を使ったりします。

ガラス表面を削って模様や絵を描くこともあります。カット(切子)、サンドブラスト、グラヴィールなどは、東京ガラス工芸研究所で習う削りの技法です。

磨く

削って形を変えた後のガラスは、ザラザラしてくもった状態になります。より細かい番手のやすりなどで、細かい凹凸を滑らかに整えると、ザラザラだった表面も段々とすべすべになってきます。ただ、この時点ではまだ白くくもっています。

そこからさらに「磨き粉」と呼ばれる細かい泥のようなものを、高速回転するブラシなどに付け、ガラスを当てると、ツヤのある透明な状態にできます。

〈前提知識〉どんなときにガラスを加工する?

通常、吹きガラス(空中で成形したガラス)の表面は、そのままでツルツルしているので、削ったり磨いたりせずそのまま使うことができます。一方、今回のパート・ド・ヴェールなどの、型にガラスを溶かしこむ技法で作ったガラスは、石膏と密着していた面がザラザラしています。ここで、表面を滑らかにする加工が必要になります※。ちょっとした表面の質感の違いが作品の印象を変えますから、番手(やすりなどの目の粗さ)や、道具の種類などを十分検討する必要があります。

※場合によっては、吹きガラスの作品を加工したり、パートドヴェールの作品を加工しなかったりします。

加工の教科書をどなたでもご購入いただけます

東京ガラス工芸研究所で教える各種加工、カット、サンドブラスト、グラヴィールなどに関する教科書は、こちらのリンクからどなたでもご購入いただけます。

コールドワークテキスト

巨大アメフラシを加工する

小さなゴム砥石で細かい形を整える

アメフラシの背中側にあるヒダは、側足と呼ばれるそうです。そこにできた凹凸をゴム砥石で整えます。

回転するゴム砥石をガラスに当て、削れ具合を見ながら少しずつ位置を変えます。

削る際は水でぬらすことが大切です!

胴体の部分をウォーターサンダーで磨く

面積の大きい部分は、より大きな道具で一気に削ります!

大まかに凹凸を取った状態。

より細かい番手で研磨した状態。

前段階で取り切れなかった凹凸が明らかになることがあります。その場合は、より目の粗いやすりで削り直す必要があります。

磨くとかなりツヤツヤに

すべての凹凸が滑らかになった後、磨き粉や酸化セリウムをもちいてツヤを出しました。

これでひとまず全体の削り&磨きが完了。お疲れさまでした!しかし、まだ展示本番まで時間があるので、さらに詳細にこだわって納得いくまで加工を続けるようです。


次回は、展示空間づくり!

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