ギャラリー

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安孫子 菜央

Nao Abiko
小学生の時、遠足で訪れた観光地で吹きガラスのコップを買いました。薄い水色のシンプルなコップでしたが、10歳の私には大きな買い物でした。
当時は、私の将来の夢にはガラスのガの字もありませんでした。自分が作り手にならなくてもシンプルなコップ一つ鑑賞しているだけで幸せだったからです。
しかし、高校三年生の3月に進路を考えていた時、ふと自分がガラスをやったらどうなるのだろうかと強い興味を持ち、そのまま東京ガラスに願書を出しました。応用科を卒業した後スタッフとなり1年が経とうとしていますが、いまだに制作スタイルが定まることもなくその時その時の自分に従っています。今もシンプルなコップ一つあれば十分だという価値観は変わっていませんが、最近はガラス作品を生み出す人とそこに流れる時間に興味を持っているので、在学中に出会ったダイヤモンドポイントという技法の研究を始めようと思っています。

東京ガラスの講師も学生もひとりひとり違うガラスとの関わり方を持っていますが、この色々溢れている世界の中からガラスを選んだという点で皆一緒です。これはすごく面白く、温かいことです。東京ガラスの人は皆、新たな誰かの思いが形になることを待ち望んでいます。
安孫子 菜央
安孫子 菜央
Nao Abiko
  • プロフィール
2001
北海道生まれ
2022
東京ガラス工芸研究所 卒業
2022~
東京ガラス工芸研究所 スタッフ